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とりあえず、ペンと紙さえあればいい

趣味の創作を中心に色々書いてます。

『酒のほそ道』がロングセラーとなっている理由を考えてみる。

         

        酒のほそ道 38

酒のほそ道』は岩間宗達というサラリーマンを主人公にしたお酒と肴をテーマにした漫画です。

基本的に1話読み切り型の連作短編作品で、この記事を書いている2017年5月上旬現在で40巻まで発売され、『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)にて連載されています。

漫画の世界はめまぐるしいので、40巻発売というのはとても息の長い漫画と言えると思います。

ですが、読者が多いゆえか『酒のほそ道』が嫌いだという人も多いです。

特に、宗達がムカつくという人が多い模様。

そこで、私は「何故、『酒のほそ道』はロングセラー漫画となったのか?」に興味を持ったので、勝手にその理由を調べてみることにしました。

 

 

 

トーリーのバリエーションが多いので飽きない

漫画や小説では同じようなストーリーが続けば、読者は飽きてしまいます。

しかし、酒のほそ道はストーリーのパターンが多いのが特徴です。

理由はストーリーを作る上で、必ず守らなければいけないことは、主人公の岩間宗達がお酒を飲むことだけで、他の作品に比べたら、制約がないのです。

そのため、様々なシチュエーションを用意することが出来るので、結果、ストーリーのバリエーションも豊富となります。

物語の舞台となる場所

自宅。

友人宅。

おじさん宅。

飲食店(BAR、居酒屋、小料理屋、レストランなどなど)。

出張先。

酒を飲むメンツ

岩間宗達1人。

岩間宗達+友人。

岩間宗達+会社の上司や後輩。

岩間宗達+会社の後輩。

岩間宗達+飲み友達。

岩間宗達+おじさん、おばさん。

岩間宗達+女友達(麗ちゃん)

岩間宗達+女友達(カオルさん)

 

物語の舞台と一緒に飲む人物について、主なものだけを書き出しました。

多くのエピソードを読んでいるつもりですが、岩間宗達と上司である部長とのさし飲みの回を読んだ記憶がありません。

物語の舞台となる場所と一緒に飲む人物はある程度、決まっていて、後輩や上司が岩間宗達の自宅でお酒を飲むことはありません。

しかし、上記のパターンを組み合わせるだけでもかなりの数のストーリーを作ることが出来ます。

たとえば、岩間宗達1人×自宅だけでも自分で料理をして、酒を飲む、お惣菜を買ってそれを肴に酒を飲むと複数パターン作ることが出来ます。

しかし、ただ場所と人を変えて酒を飲むだけではネタがつきてしまうので、もう1つ変化を入れます。

 

 

 

酒のほそ道』のストーリーのネタ特徴

季節の行事ネタ

旬の食べ物ネタ

歴史うんちくネタ

食べ物やお酒うんちくネタ

こだわりネタ

上記の5つがメインとなる回があり、酒のほそ道ならではといえるかもしれません。

5つのうち、全て料理漫画と相性が良いのは確かですが、他の漫画の場合、主人公や作品の雰囲気によってはうんちくやこだわりネタをメインに構成するのは厳しいかもしれません。

しかし、本作では主人公や部長がうんちく好きで主人公はこだわりが多いため、容易に取り入れることが可能です。

特に、酒のみとしてのこだわりが炸裂する回はクセが強いからか、『酒のほそ道』のアンチともいえる読者層も生み出すに至っています。

しかし、一方でファミレスでコミックスを持ちこみ、読みながら飲むという楽しみ方をする人もいるようです。

岩間宗達が酒飲みにとって共感出来る人物であると同時に、こだわりやうんちく嫌いの酒飲みには嫌悪感を抱かれる人物であることが分かります。

好かれるキャラというのはアンチも多いものですが、岩間宗達もその1人なのかもしれません。

岩間宗達が嫌われるのはこだわりやうんちくがすごい以外にも、時々迷惑行為をしでかしからかもしれません。

過去には下戸の後輩に酒を飲ませるというアルハラ行為(当時はこういう言葉はなかったはず)を行い、酔いつぶしてしまう回がありました。

オチは宗達が酩酊状態の下戸の後輩を送っていくというものだったはず。作者のエッセイ欄にも下戸が可哀そう的な書かれ方をされているので、ムッとしたお酒が飲めない人も多いはず。

 

 

 

酒のほそ道』が好かれる理由と嫌われる理由

上記にも書いたのですが、もう少し掘り下げてみたいと思います。

要約してしまうと、岩間宗達や作品に共感が出来るか出来ないかの違いなのではないかと思います。

たとえば、うんちくを語ることが好きな人やうんちくを語りたいという人には岩間宗達というキャラクターは自己投影しやすく受け入れることは容易でしょう。

こだわりについても共感出来る人には容易に受け入れることが出来ます。

しかし、中には酒を飲んでいる時にうんちくやこだわりがうざいという人は存在し、そういう人にしてみれば、受け入れ難いものです。

そして、『酒のほそ道』は日常を題材とした物語であるがゆえに、岩間宗達がごく稀に行う飲食店への無茶ぶりは現実世界でもやろうと思えば出来そうなものばかり。

過去にあったのは、飲食店でメニューにない味噌を注文する、店主に持ち込んだかまぼこを調理してもらうといったもの。

馴染みの飲食店とはいえ、なかなかに出来ない行為であり、飲食店で働いたことがある人の中には、「こういう客困るんだよな」という目線で見ている人もいるかもしれません。

 

 

 

まとめ・『酒のほそ道』がロングセラーの理由

・主人公の岩間宗達がお酒を飲んでいればいいという制約の低さから、様々なシチュエーションを使ってのストーリーを展開しやすく、飽きない。

・酒飲み読者の共感を得ている。

・酒飲み読者の気分が良くなるようなシチュエーションが多数ある。

上記の3つがロングセラーの主な理由なのではないかなと思います。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

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