読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

とりあえず、ペンと紙さえあればいい

趣味の創作を中心に色々書いてます。

【2次創作】WIXOSSアン小説5

2次創作 アニメ 小説 創作

第1話を読んでいない方は↓からどうぞ。

aisakayo.hatenablog.com

 

 放課後、杏は萌に演劇部の部室に呼び出された。

 ジャンヌが懸命に、

「行かないほうがいい」

「でも……。私は……。あの頃の愛らしい昔の萌に会いたいの。戻ってほしいの。少しでもそのチャンスがあるかもしれない」

「きっとない。だから、帰ろう……。何があるか分からないもの」

「お願い。行かせて」

 杏はジャンヌを振り切り、演劇部の部室へと向かった。

 演劇部の部室では萌と5人の生徒たちがいた。

 萌は一言、

「顔や足はばれちゃうから、胴体だけ狙って叩いてね」

 生徒たちは誰もが嫌そうな表情をしていたが、萌には逆らえずに、杏にリンチが加えられていく。

 杏が大体、弱ったところで、

「先輩。萌にごめんなさい。これからはずっと言うことを聞きますって言ってくれたら、許してあげるし助けてあげる」

「……断るわ。あなたは萌じゃない。……萌はどこにいるの?」

「そういうあなたの強情なところ大嫌いだった」

 萌が杏を殴ろうとした時、窓の外を見ていた1人が、

「うわー、パトカーだ!」

 それを聞いた萌以外が逃げ出した。

 萌は苦々しい表情を浮かべて、

「誰かに言っても誰もあんたのことを信じないから」

 部室を出た。

 この時は何故、パトカーが来たかは分からなかったが、後日、知ったところでは他の生徒が他校の生徒と喧嘩になったので、その件で喧嘩した生徒の担任の教師に話を聞きに来ただけだと知った。

 部室から誰もいなくなると、スカートのポケットに入れられていたジャンヌがその気配を察してか杏を呼んだので、スカートから出した。

「どうしたの?」

「願いを叶えよう」

 ジャンヌは強い決意を秘めた瞳で杏を真っ直ぐに見た。

「願いを叶えたら、ジャンヌとは一緒にいられないんでしょ?」

「……私はカードの中にいるルリグだから、杏を守れない。でも、願いを叶えれば、杏を守ることを出来る」

「萌は? それなら、萌が元に戻るようにって願うわ」

「……それでもいい。バトルで戦い勝とう」

「……ううん。やっぱりいい。ジャンヌと離れたくないし……。萌だって戻るかどうか分からない」

「それなら、私の願いを叶えて。カードの外に出て、あなたを守るという私の願いを。萌が戻るまで私があなたを守れるように」

「叶うかしら? 萌の願いは叶わなかった……」

「私が叶えるから大丈夫。お願い。もうあなたが苦しんでいる様子をポケットの中から感じたくはないの」

「そこまで言うなら……。あなたがカードの外に出られたら、一緒に遊びに行けるかしら。私、家が厳しいからあまり遊びに行ったことがないの。だから、色々な場所に行ってみたいの」

 ジャンヌはいつものように溶けかけの氷のような優しさで微笑むだけだった。

 杏は傷ついた体で弱々しく歩きながら、セレクターを求めて、街へ向かった。

 

↓をクリックしていただくと、続きをお読みいただけます。

aisakayo.hatenablog.com