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ファンタジー設定のための貴族・庶民の服装の資料集めの基礎知識

        ドレスを着たお姫様のイラスト

私がファンタジー作品を書き始めた頃に困ったのが服装でした。

ドレスなのは分かるけれど、どんなドレスなのかは分からないといった悩みです。

私と同じような悩みを持たれた方がいるんじゃないかと思い、描いてみました。

ただ、服装の解説になると、かなり細かいことになってしまうので、この記事では役立つ資料の選び方について書かせていただきます。

 

 

 

貴族庶民ともに服装の基本デザインは近世ヨーロッパがベース

        王様のイラスト

日本のファンタジーにおいては貴族と庶民の服装は主に近世ヨーロッパのものがベースになっています。

大体、15世紀から19世紀初頭までです。

ヨーロッパの国々が新大陸や香辛料を目指した大航海時代ルネサンスと呼ばれた時代から、市民革命や産業革命の辺りまでの時代になります。

資料については一番参考になるのは、当時の王宮や貴族が描かれた絵画です。

図書館の絵画コーナーに行き、画家の画集を探すのが手っ取り早いのでおススメ。

国や時代によっても結構、デザインが違うのでそこは自分でアレンジします。

近世の有名な画家はベラスケス、レンブラント、ヴァン・ダイク(アンソニー・ヴァン・ダイク)、ゲインズバラ(トマス・ゲインズバラ)、ゴヤといったものです。

貴族の服装はこの人たちが豊富に資料を残してくれたので、あまり困らないはずです。

ちなみに、私は中世ヨーロッパの服装の本も買いましたが、全く参考になりませんでした。

 

 

 

服装の着方、服のパーツの名称や小姓などの服装を知りたい場合は?

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小説では文字を描かないといけないので、画像だけではいかんともしがたいですよね。

というわけで、そういう人は本を買いましょう。

大きな図書館なら、ファンタジー作品に使える本も借りることが出来るかもしれません。

ファンタジー作品を書く際には深く知る必要はなく、浅く広く大まかで大丈夫です。

ファンタジーの服装を解説している本を1冊用意しておくとなんとなくは把握出来るので、役に立ちます。

この手の本は農夫や執事、メイドの服装といったものまで解説してくれますが、1パターンくらいしか解説してくれません。

そのため、お姫様をいっぱい描かないといけないという時はやっぱり絵画とかの別の資料も必要です。

日本のファンタジーは浅く広くで大丈夫と書きましたが、ファンタジー世界の仕立屋で働く女の子の物語とかいう作品を描く場合は深掘りすることでネタが広がる可能性があります。

それに、歴史マニアや考証マニアという方もいます。

「ファンタジーだから大丈夫」と言わないで、しっかりと設定を詰めることが出来れば、そういう人たちが作品を支持してくれるかもしれません。

ファッション史という分野があるので、大きな本屋のファッションコーナーを探してみて下さい。

 

 

 

庶民の服装

         ミーデルを着たスイスの女性のイラスト

貴族の服装は上記で紹介した資料で充分ですが、庶民が結構困ります。

私は以下の本を買いました。

マールカラー文庫1 民族衣装 (マールカラー文庫 (1))をAmazonで見てみる

文庫サイズなので、細かいディテールとかは潰れていることもある図版集です。

ただ、実際、アレンジして描くので資料として描く分には全く困りません。

農民や漁民といった人たちの服装を知ることも出来ます。

ヨーロッパ、トルコ、アフリカの人たちの服装が掲載されています。

 

 

 

庶民と貴族の服装を描く時の注意点

              「注意」のマーク

貴族は派手で庶民はシンプルが基本です。

日本のファンタジーは大体でいいとはいえ、金持ちとそれ以外の見分けはつくようにしておきましょう。

最近、観たファンタジー作品のアニメで貴族のお姫様の服装がちょっとショボく感じました。

国力が低いのかも知れませが、お姫様などの金持ち貴族は豪華なほうが見栄えがします。

何事も人力でやっていた時代においては服における布の量や派手さもまた権力の象徴です。

そのため、権力者ほどたくさんの布を用いて、機能性とは関係のない無駄と切り捨てたくなる装飾をつけます。

布の質も貴族は絹とかが良いものが多いです。

女王様クラスになると、ドレスにダイヤモンドを何百個もつけるといったこともします。

庶民はそこらの麻とか綿で作ったり羊の毛で作ったりと身近なもので作りました。

特に、領主が領民たちを搾取しているという設定の時は、庶民にレースはつけないようにしたほうがいいでしょう。

レースは機械化以前は全て手編みです。

しかも、完成までに時間が掛かるのでとても高価なもので、庶民女性たちの内職でもありました。

 

 

 

身分を強調したい時は禁色を使おう!

     禁止マークのイラスト

洋の東西問わず、権力者や身分によって実につけてはいけない色というものがありました。

貴族は王族以外は赤い服を身につけてはならないといった調子です。

逆に、王様の色とされ、王様だけが実につける色もありました。

これにより、王・王族・貴族が一目で分かります。

……大抵、宮廷にいる人たちは顔見知りというか貴族や王の顔と名前を覚えることが重要な仕事なので、色がなくても分かるんですけど……。

では、何故、このようなことを設定するかというと、

「権力者だから偉いというのを見た目で分かりやすく示したい」

「貴族たちの身分をすぐに分かるように色分けしておく」

「謁見の間に貴族たちが集まった時に、自分の家族と貴族の見分けがつかずに困った」

といった人それぞれの事情があります。

今みたいに染料を化学的に抽出出来ないので、貴重な染料で染めた服を着ることで権力者であることを分かりやすく示すことも出来たと思います。

ビジュアル面にこだわりたい人は取り入れると良いでしょう。

カラーでウェブに漫画を投稿している人なら、いつも王様だけ青い服を着ているけれど、他の貴族は着ていないということに気付いてくれる読者もいるかもしれません。

その時に、「禁色という設定を作っています」と解説してみると気持ちいいぞー、多分。 

 

 

 

 まとめ

          女の子の表情のイラスト「笑った顔」

ファンタジー設定のための服装は1冊解説本を持つと基本が分かって便利です。

しかし、色々なバリエーションを描きたいとなると、解説本では物足りなくなります。

解説本はあくまでも衣装の詳細を絵と文字で教えてくれるだけであり、ドレスの様々なパターンを解説するわけではありません。

そういう場合は悩むよりも近世の画家の作品を観たり、民族衣装の写真集を買ったほうが早いです。

資料はたくさんあっても困らないので、困った時はきちんと揃えることをおススメします。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

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